前回(2025年4月以降、家をリフォームできなくなる?(1))に続いて、法改正のお話です。
2025年4月以降、大規模なリフォームにも建築確認・検査が必要になりますが、それの何が、そんなに問題なのでしょうか?
そもそも、建築確認や検査が何のために行われるのか、ご存じでしょうか。
建築確認と検査の目的は、その建物が建築基準法をはじめとする法令や条令に適合しているかどうかを審査すること。
つまり、確認申請を通す建物は、現行の建築基準に適合している必要があります。
しかし、これからリフォームをしようという建物はどうでしょうか?
築10年、20年の建物なら大きな問題はないかもしれませんが、築古の建築物の多くは“既存不適格”、つまり長年の間に建築基準法の改正が繰り返され、それにともない建築基準に適合しなくなっています。
今までは、既存不適格の建築物であってもリフォームできましたが、今後はリフォームするにあたって、まず不適格部分の是正を求められるようになるでしょう。
さらにダメージが大きいのは“接道義務を満たしていない”などの理由により、今の家と同じ条件で建て替えできない場合です。
接道義務というのは、幅員4m(特定行政庁が指定する道路は幅員6m)の道路に、間口が2m以上接していなければならないという規定のこと。
そのため、道路の幅員が4mに満たない場合は、建て替えの際に道路の中心(または対面の道路境界)から、必要な距離をセットバックしなければなりません。当然、このセットバックした部分には、建物を建てることはできません。
それ以前に、間口が2m以上道路に接していないとか、建築基準法上の道路に接していないなど、接道義務を満たすことが不可能な場合。これは、再建築不可。つまり、一度解体してしまったら、その敷地にはもう建物を建てることができないということです。
このような条件下において、家を建て替えることが叶わず、やむを得ずリフォームやリノベーションを選択してきたという方もいらっしゃるでしょう。
しかし、確認申請を通さなければリフォーム・リノベーションできないということになれば、今後の選択肢は老朽化した家にそのまま住み続けるか、住み替えるかの二択のみ。
法改正によって規制が厳しくなることで、今後より建物の安全性が高まっていくことは間違いありません。しかし、費用の問題など、現実に直面する課題はかなり大きなものです。
今後、救済措置などが出てくる可能性はゼロではありませんが、リフォーム・リノベーションをご検討中の方は、この法改正を念頭に行動されることをおすすめいたします。